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2016年5月

こどもの日に

 今日は「こどもの日」。

 保育所の待機児童問題が全国的な大問題のように取り上げられていますが、都道府県別に見ると、3分の1以上の県で待機児童数はゼロか、またはいても数人以内だということ、ちゃんと知っている人はどのくらいいるのでしょうか。
 地方は人口が減っているから? 少子化で子どもが減っているから? 違います。長野県の私が生まれ育った町では、私が子どもだった1960年代にはすでに、ほとんどの子どもが保育所に通っていました。「保育に欠ける」から保育所に行くのではなく、小学校に入る前にみんな通うのが当たり前でした。だから若い母親たちは何も気兼ねすることなく、仕事でも趣味の活動でも何でもできました。私の母親は長く家で内職をしていましたが、同時にいろいろな教室に通って資格を取り、40代になってから自分が講師になって自宅で教室を開くようになりました。

 保育所定員(人口当たり)と女性の有業率はおおむね正の相関関係があり、長野、石川、福井、富山などは両方高い地域です。4県とも待機児童数はゼロです。昔から多くの女性が働く風土で、仕事もあって、自治体が積極的に保育所を整備してきた地域です。
 逆に両方低いのは、大阪はじめ関西、北海道、沖縄、宮城、鹿児島、神奈川、千葉、埼玉などです。女性の仕事が少なかったり、保育所の整備が遅れている地域です。
 例外的に保育所定員が多いのに女性の有業率が中くらいなのは高知、島根、青森などで、これは仕事が少ないことや、その他の地域的な特性のためでしょう。逆に保育所定員が少ないのに女性の有業率が高いのは東京、静岡、愛知、岐阜で、これは仕事が多くある地域でしょう。このうち岐阜は待機児童はほとんどいません。

 待機児童数(子ども人口当たり)の多さが特に目立つのは東京と沖縄です。沖縄は子どもが多いのに歴史的な事情で保育施策が遅れており、自治体だけのせいにするのは気の毒。一方、首都圏は東京一極集中のために近年も人口の流入が続いています。首都圏だけは、東京一極集中を根本的に何とかしない限り、いくら保育所を整備しても追いつかないでしょう。

 長野県は幼稚園就園率が全国最低で、保育所が大きな役割を果たしています。都市部などには幼稚園がありますが、それで広い県土をカバーしきれるはずがなく、昔から市町村が保育所の整備・運営に力を入れてきました。保育所が保育だけでなく小学校就学前教育の一端も担ってきました。
 保育所の整備が遅れている地域では、どうかすると子どもを保育所に通わせる親は無責任だというような風潮さえ一部にあるようですが、長野県はそんな風潮とはまったく無縁です。

 信州で子育て、本気で考えてみませんか?

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